凍える声/かえで
で心臓の音を確かめた
僕はその気持ちを持ってパジャマ姿で人魚に会いに行くことにした
さざ波と風は僕に憎らしいほどのイジワルをするが
僕はそんなこと気にしない
−4.僕と君−
僕と君
遠くの雪の降る町に生まれた二人
今ここに
君は僕のヤミを覗き込んだことがあるかい?
ヤミなんて貴方にはないよ
そこの貴方にも誰にも誰にも
病院の先生もましてや薬さえも
見放された気持ちだったけれど
言い切りやがったな 君
悔しいけれど君の言葉に今だけでも遊動されてしまおうと思うよ
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