空の時間、断筆まがいと全容/れつら
なぜ詩を書くんですか、と言われると大変惨めな気分になっていやなのは、つまり詩を書くということに関してたいした理想も意義も見出せていないからなのだと思う。
仕事をはじめて、そろそろ幾許かの稼ぎも出だした友人たちを尻目にのんべんだらりと学生をやっているのは実に心もとないものだ。しかしそれを甘受している。そんな現状をここに記してどうなるものとも思わないけれど、まあ聞いてほしい。これは悔恨であるし、懺悔である。なんなら軽蔑してくれたってかまわない。ここまで書いておいて、ようやく話を始めることができる。そしてそれが僕の弱さだ。
夜中にパソコンと顔を突き合わせている時間は、ひどく揺らいでいる。そ
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