南南西/BOOKEND
 

足元を見ずに飛ぼうとするからいつもボクは居場所をなくす。
それでもうまく風に乗れれば歩き疲れることはないけれど。

時々思い出した様に駅を降りたら左に曲がる。
あの階段に腰掛けてとりとめのないことを話すんだ。
タマネギの刻み方とか牛乳パックの折りたたみ方とか。
歯を磨く時は必ず右下の奥からなんだって。
それも内側からって決まってる。
とにかくそんな事をなんとなく。
あの階段に腰掛けて。

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