さようならの二人。/天使
僕は、幸せなことがあるほど怖かった。
こんなに幸せなことが、すごく怖かった。
今でも怖い。
僕らは幸せすぎたんだ。
あのころ。僕らは幸せすぎた。
だから・・・君は・・・。
僕らは幸せすぎた。
僕らは小さな幸せでよかった。
ずっと二人でいるだけでよかったから。
それだけで、良かったのに。
ごめんね。君の分の幸せは・・・
僕が全部取っちゃったんだろうか?
僕は、幸せなどいらない。
僕の分を、君にあげたかった。
だけど・・・もう君はいない。
「ごめん。」の一言もいえない。
「ありがとう。」の言葉はもう言えない。
「ありがとう。」の言葉は、
もう、君には言えない。
「さようなら。また、いつか会おう。」
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