DO NOT OPEN THIS MONSTROUS BOX(その箱を開けてはなりませぬ)/青の詩人
 

僕らの夜に浮かぶのは
オリジナルの光ではなく
贋作の光ばかりだ

ホタルの墓場なんてどこにもない
やつら死なないから



?
所有できないものに対しては
経済価値は生まれない
なのにたいていのものには金がついて回って
たいていのものは商品として扱われて
「君、いくら?」
「君にはどんな価値が?」
「将来どんな人材になりたいか?」
ってマジメ顔で訊いてくる。

必要だと勘違いされて
一時だけ必要とされたものが
いとも簡単にゴミ袋行きだ

「特技 つくり笑い
 趣味 冷笑
 将来の夢 泣き笑い」

嘘つきの僕らだから
いつでも本当を探してる
ふりをする
でも探してる

せめてこののどを通る食べ物だけは嘘をついていませんように


そのありのまま全てを飲み干したラーメンのスープ
優しい醤油味だった


うん、おいしい。

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