DO NOT OPEN THIS MONSTROUS BOX(その箱を開けてはなりませぬ)/青の詩人
 

脂肪ばっかつけて
肥大化して
ぶくぶくとものすごい速度で大きくなっても
歴史のおこりに食べたものとか
幼少期に食べたものを忘れて

「そういや今日、僕の今日の歴史の中で最初に食べた親子丼も
僕の生涯の歴史の中ではじめて食べたのはいつだろう。
そんなの、もう覚えてない。」
「そうだ、今日免許取れたから車に乗れるんだ。
ついでに社会とか歴史の流れとかに
なんとか乗っかっていけるかなぁ。」

そんなカオナシはやはりどこか虚しくて
膨らんでも膨らんでも
「寂しい・・・。寂しい・・・。」と
どんどん薄くなっていく様子が風船みたいで
いつか大きな音を立てて爆発したとき

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