日曜日/
縞田みやぎ
目を閉じている間に
男は
もうなんべんも
全ての川岸に
やわらかなおしまいがふることを
なぞり続けた
陽はぼんやりと高く
花嫁は絹のすそを
たくしあげて礼をする
女の家で
うろんにふりかえる
猫
年寄り
の
かきあわせた襟元
礼拝堂には
朝から線香のにおいがしていた
さいわいなるかな
さいわいなるかな
もうなんべんも
おしまいがふった日曜日に
すべてはうつむいて
あさく
目をとじていた
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