夏の出会い/
ユウタ
からだ
僕の彼女のよだれがたっぷり染み込んだ枕
あぁ、げんなりする
口も布団に姿を変えていた
あいつの口は折り畳んである布団の側面だった
あいつのベロは布団に挟まってはみ出てる枕だった
僕は目をピタピタさせて驚いた
この夏、人生初の妖怪を見たんだ
少しだけ、本当に少しだけ
あの妖怪に食べられてみたくなって
切なくなった
あぁ、どうやら僕は
取り憑かれたみたいだ
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