ガム/
1486 106
を流し込んだ
そこから先は覚えていないが
思い出したいほどのことじゃない
つまらないのは楽しもうとしないからか
どちらにしろ用意された娯楽は少ない
膨らませてはまた弾けて
もう味なんて残っていないのに
銀紙に包んで捨てられないのは
習慣になってしまったから ただそれだけさ
それは惰性で噛んでいるガムのように
叶ってしまった後の夢のように
すべての色を失ってしまっても
口の中で弄び続けるんだろう
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