夜を呼吸する/こんぺき13ごう
摂氏36.5℃で凍てつく切なさは、雪降る夜の電熱灯の明かりに似ている
欲した物は手にした瞬間色褪せていって、わたしをその都度落胆させた
言葉でさえくちびるを離れたときからこの肉体を棺桶にして死んでいく
take me to the end of the world.(世界の果てまで連れてって)
こんな風に
わかってほしくないことは、
たった今書き込まれた情報がわたしという原型を保っていないということ
昼とも夜ともしれない質量をもった粒子
その裾野/或いは海辺を歩く者/南天の空に魚座
その目尻から口元へ、一筋の光が走る束の間の
憂欝
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