ホムンクルスの大きな手/こんぺき13ごう
昨日は死にそうな顔で談笑しながら、
この嘘らしい平淡さが壊れる夢を追った
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窓のそとにみえるものが少しずつ小さくなっていく
わたしのひざの上に、あなたが好きだった景色だとか花だとかわたしだとか、そんなものがばらばらになってふってきて、わたしはまた太陽をちへいせんの向こうへ落としてしまう
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性行為で連鎖(せいめい)
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エンジンがかかっていないことを確認して、
ハンドルを切った夜はままごとで世間をわらう
子供は大人じゃないから、なんだってできるよ
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二度と会えなくなると知ったら
二度とあえなくなるのがかなしくなる
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「どちらでもない。」と笑うのはもうたくさん
太陽がちへいせんに食べられてゆくように
わたしはあなたを許そう。
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