ねがい/石川和広
毎日をさかのぼる
一瞬があらわれない
そう出て来ない
さかのぼるから
には、そこにみなもとがある
けれど
ららら
ちょっと歌っていたら
買い物を忘れた
買い物も買われるものも
変われないものも
どうしたのかな
毎日をさかのぼる
そういえば、このあたりで
あなたに怒ったから道を間違えたのだろうか
時々考えるのだが
考えてしまうだけだった
駅にたっていた
警察車両が何台もグラウンドみたいなところを
掛け声とともにまわっている
そうひとつ駅を乗り過ごして
戻らないといけず
もどるってのは面倒なことで
反対側のホームで
そんな警察車両
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