はげしい粘着質の告白、/榊 慧
昨日からの鎖が千切れていくのがわかりますか。
俺はいま、緊張感をもってびしびしと実感しているのですが。
聞こえない谷へのご案内。俺が行きたいんですけどね本当は。俺より
先に日が走って去ってしまうので俺はおもたくしずむきたないもので
すよ。イラつきはぶくぶくと登りまして夜の果て。所詮俺は幼く愚か
しい後部座席であります。どこまでもつづく胃もたれのタワーは激情
の純情の不健全な金属音を束縛しちゃって、あるいは、過去の熱伝導
。いつの日のための距離でありましょうかねえ。俺は意外とギリギリ
のピストルというのに。眠りたい日
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