透徹するフレームワーク/
高島津諦
が仕事なのに
話が無いなんて言われてしまうなんて
不条理でしかないでしょうから
この部屋には家具がある
私の生活臭が満ちている
機械の作動音がする
暖かくもなってきた
なのにどうして
取り残されているのだろう
過剰に満ち満ちた外側と
仮装で空っぽな内側の間で
仕方なく私は
私という輪郭が希薄になることを願う
薄く薄く
冬の朝に張る氷のように薄く
そう願って
まぶたを閉じた
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