人間について/NOEL
 
僕の目の前に金魚が浮かんでいる

別に食べたいわけでもないのだが

別に触れたいわけでもないのだが





好 き だ





いつからか僕は魚が好きだ

生き物なんて多すぎて

命を懸けても守れない

だけれども貴方は泳いでいる

すさまじいエゴをその背びれに背負って




目の前に金魚が浮かんでいて

その透明な眼に僕は入っていくんだ

「・・・地球がきれいだったらなあ」

そんなことをつぶやいたら

涙が止まらなくなってしまった

戻る   Point(0)