スポンジは雨のあとに出てくる芽のことを待ち侘びている/エスカルラータ
ッセンスは、かけらも記されたものがない)
長い助走をつけて
どこに弾かれるかわからないトランポリンの着地地点を
少しでもコントロール出来る様に
頬を張りつけて
一遍の詩を読み進める
習わぬ経を
習わなかった者特有のやり方で
だからこそ違う角度、違う吸収の仕方で
(独学による閃きは、苦労する分電流が多いものだ)
(知り得ている者からすれば、ささいな事であっても)
英知、となるものを
ひとつでも掴み取り
真実を抜き取って
丹念に煮込んで
あるいはそのまま刺身にして
ときにはスケルツァンドな
ドレッシングをあしらって
素材のもつ旨味を
差し出していか
[次のページ]
戻る 編 削 Point(7)