あやめたひとあめにさらされ/ゆきのかけら(翡翠)
なら
私の影で
痛いなら
悲しいなら
総てを引受けるから
…私の半身
殺めないで
苦しいのなら
側にいるから
私の眼を
自分に向けたナイフで
突刺してよ
狂うくらいに
愛しい君に
つながって
でも
決して
一つになれない君に
事切れたとしても
離さないから
その視界で
息をさせて
硝子玉のような
虚ろさの中で
私を永遠に
閉じ込めていて
苦しめて
消えてしまいたい私を
殺さないで
気紛れのままに
生きる苦しみの中で
息絶えたい
戻る 編 削 Point(0)