成人幼女/ANA
 
隠さなくてはいけない部分まで
「さらけ出さなくてはいけない」
そんな強迫観念に囚われている
行為、
とそうその情みたいな哀れみみたいな
そんなやつがこうやってあわさって
夜な夜な繰り返してるうちに
感情が磨り減って
ずいぶんと痩せてしまったのは
わたしの体だけでなく
核、
そのものだ

いつだったかそれは
ハズカシイ
と思われた
まだ私に中身があったころ
心の袋はきつくてきつくて
そこに精一杯の宇宙がつまっていた
なぜだろう
誰も入り込めなかったはずなのに
何かが緩み始めてきて
もう、止まらないのだった

触れてみた
その部分に
まだ消えない。
[次のページ]
戻る   Point(2)