白雪/ヨルノテガム
 

フザけて流線を描いた
何処かにこの仕掛けを念じた黒幕がホウキか何かに乗って
屋根屋根の上を見回っているはずであった
坂道に乗り捨てられた車の下の真っさらなアスファルトの影か
一番の高台にある家の屋根の先にか、見知らぬ生物は
笑いながら腹をよじらせているはずだ
この街にそれは必ず棲みついている
今までこんな温かな夜の景色に包まれたことがなかったからだ












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