返信/わら
つかの記憶
手をさしのべてくれた人、
愛そうとしてくれた人も、
ちゃんと愛せないまま傷つけてしまったこと
ぼくは救われるべきじゃないんじゃないかって
なにもが自分を責める
この沈黙が流れて
息づかせる静寂があるように
孤独がたましいから離れないのです
ゆきつく果ては
静けさの中にいることなのかもしれない
そんな、あわれな人間です
だから、ねぇ
見上げること
あなたがぼくの名前を忘れても
ぼくはあなたの名を憶えていられたらな
って思うんだ
交わす言葉の先に未来があるのだとして、
なのに、
おびえているのはどうしてだろう
せめて真実をと思うから
遠いぼくは、
けっきょく、何も言えずに
ただ、伝えたいことは
ありがとう
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