lisp/ゆうと
 

風が吹いて
君のスカートがゆれる
音がする
さらさらと

うつむいていてもわかる
もうすぐ春だねと
君が口にすると
なんとなくそこらじゅうの空気が集まって
ふわっと放たれる気がする


気がつくと
まどろんでいた
きこえるのは
さらさらという音

君の歩いたあとには
花が咲いている
ああ
君が春を呼び込んでいるのかもしれない
名前の知らない君が



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