明日みる光/水町綜助
 

視線から
僕は丸まり
巻き込んで
球状に割れ
太陽か虹を
選ぶことになる
太陽は目を焼き
虹は太陽を背にして
はじめて瞳に映るのだ

  *

水がほしい
ぼくが
みとれたのは
光にとばされたきみ
そのかわいたからだにふれ
のどが渇き
けっきょくほしがったのは水
きみはすくった水を
ぼくにのませた
うるおったぼくは
きみのぬれた手をみて
うつくしくなくわらった
きみはのこった水を力いっぱい
そらへほうって
わらってひとこと
まぶしくて顔がみえない と

太陽を背にしたぼくには
きみの顔がはっきりとみえた
おおきな空の魚のうろこの輝きのしたで



目を開いて
顔を上げた
天井は落ち
目が痛いのは
長すぎる前髪のせいで
隙間から見る
窓の外には
夏の巨大な太陽がただおちていた








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