斜頚の日/アハウ
 
部屋に射し込む
だいだいの日

焼香にきっぱりと想い

立ち昇る
紫雲のたたえた水煙
空間にたなびいて

仄かな薫りに引き付けられた 
靄のごとき幽体 浮遊して

見事に手の様相して
キーボードを五月雨打ち

思わず
この太陽の厳格な法則を
この光線を
紫雲は照り返し せんとなって
龍神が静かに ゆらめくよう

この寂々と薫る
部屋のなかで

戻る   Point(3)