ひとやすみ/
ゆるこ
粥に似た顔を歪ませて
やっと涙を溢しました
私の指先はとても冷たく
冷え症なんだと呟きました
その都度感性は笑いながら
静かに手を重ねてきました
ああ あったかな夜だね
こんなに滲んだ空は久しぶりだよ
ひっそりと呟いた感性は
だんだん薄くなっていきました
私はなかないようにしました
幸せに涙は似合わないからです
最後の一粒を指先に残して
私はたくさん笑いました
足元の雪は溶けています
鮮やかな風が、指先に触れました
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