リズム/麻生ゆり
になっている。
ずんどこずんどこ。
「さっさとやめないと、今すぐバファリンぶちこむわよ」
脅したつもりだったがヤツは聞かない。不敵に微笑むと、上半身を起こしただけの私に言った。
「いいですよ。そのおつもりでしたら踊りはやめますよ。でもその代わり胃痛さんをお呼びしますがよろしいですか?」
ずんどこずんどこ。
どこまでも頭にくる。
「あんたのおかげで、私の一日はだいなしよ! どうしてくれるの、毎月毎月。おなかも腰も、痛くて痛くてしょうがないじゃない! だいたいあんたなんて…」
堪忍袋の尾が切れた私は、踊り続ける生理痛に向かってひたすら文句をわめき始めた。自分で
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