ブルーホール/
望月 ゆき
秒針がふるえて
ぼくは ただ
青くなってゆくばかりだ
深みが光を吸収し
かわりに
無数の粒子が
まとわりつく
探してた言葉は
どこにも見えず
たえなまく
泡
見上げると
水と空の境界線は
消えていた
いつだって
きみには
垂直にふれていたかった
だけ
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