積雪の手紙/しろう
 


『食べられません』のラベルを貼り続けました。
あらゆる無生物に。
よくよく考えてみれば、
生きるというのはたったそれだけのことでした。

樹氷の白にくるまれながら、
ぼくがぼくの姿形をあえて残したのは、
たったそれだけの微熱なのでした。





[グループ]
戻る   Point(2)