二秒の時/
よしおかさくら
ちょうど二秒の
時が止まった
あなたを見つめて時が止まった
階段を昇って
やがて見える窓からの朝日を背に
立っていたあなた
なんでもないように
挨拶をするのが
とても難しくて
とても好きだった
冬の朝の廊下の空気は
まだ凍っていた
あなたの時間は
いつもと変わらずに動いていた
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