たまご/水町綜助
 

  
  ころがり落ちる
  たまごが
  ぼくのユーモアなら
  この天津飯は
  さしずめ
  ぼくの苦笑だ
  そして空は夢
  穂波は恋人で
  飲み物は血だ
  だがこれは紹興酒で
  ぼくはあまりすきじゃない 」

 夜が
 ふけてゆく
 その
 以前は夕
 以後は朝
 その隙間に
 昼があり
 ぼくの
 たまごは
 そのすこし下った先にある




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