song of the rainforest/rabbitfighter
彼女の民がその唯一の権利を要求している。彼女はステージの真中でその声に答える。そうだ。確かに、あなた達には要求する権利がある。この歌が終われば、また次の歌を。そしてまた次の歌を。終わらない歌があるのならば、彼女はその歌を歌うだろう。だけど終わりは来る。夜は明けてしまう。ゆっくりと闇は薄れていく。彼女はその瞬間を記憶しようとする。夜が朝へと、変る瞬間を。彼女は耳を澄ましている。アンコールの声が響いている。しかしそれは嘆願であり要求ではない。彼女はその声を拒絶する。いつのまにか、朝になっている。
戻る 編 削 Point(4)