ミミズ腫れの美少年の隣り/
ヨルノテガム
顔色をうかがいながら
おちんちの時計の針をぐるぐるぐるん かき回す
ミミズ腫れの美少年の隣りで
声は 小鳥が逃げていく、小鳥が死んでしまう、と
小鳥、コトリ、コトリ、と何羽もが
籠を壊しにかかった
ミミズ腫れの美少年の隣りで
溺死したその美少年の身体が無人島に漂着した
いやらしく濡れ出した舌でミミズ腫れを探したが
もう隠れている
性急に、もっと性急に
乱暴にでも
似つかわしい冒険がまだ必要であった
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