夏に見立てたいつかの終わり/
水町綜助
夕方に
金魚がすべて死んでしまった後の
水槽のような部屋で
この空気のように
静止した水の中で
体温だけが高くなっていく
僕らのどうしようもないそれだけが
そろそろ緑色になるよ
夏の気温だから
ようするに
公園の池だ
どこかへ
行く
なにか
飲む
なにか
話す
小さく
すべてに頭(かぶり)が振られ、
お腹だけが
空いていた
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