閃光/
青の詩人
灯を見ていた
小さな 小さな
夏の灯
揺れた
ちろちろ ちろろ
なぜか 見つめられなかった
それほど眩しい光でもないのに
それでも見ようとつとめた
何を見ていたというのだろう
そんな瞬きの間に
何を見ることができたのだろう
ぽとん
落ちた
何の前ぶれもなく
消えた
何のためらいもなく
ぼくらだって
ほんの少し長い
瞬間を
きらめくための
閃光花火
ちろちろ ちろろ
ぽとん
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