羅針/松本 涼
 
   懐かしき
  風景にも似た
  君に触れ
  君に彷徨う


  見渡す限り夢は
  飽和の色彩


  夏にも行けず
  冬にも戻れず

   僕は
  愛しさに紛れ
  時の地図を放棄


  それでも中心で
  羅針は
   息づく




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