Religionについて/ケンディ
ム・オッカムが当時としては画期的と思われる見解を出したため、破門の危機に遭った。彼の見解はコミュニオンの概念上の転回といえる。コミュニオンは、神から信徒への聖体拝領を原義とするといわれるが、その中間で僧侶達が権威を振るった。たしかにおいしい商売であったろう。坊主は一度やると止められない。オッカムは新しいコミュニオンのあり方を提起した。もともとコミュニオンは神から信徒への一方通行だった。これを逆に、信徒から神への応答を加え、神との対話の可能性を提起したのだといえる。これがコミュニケーションのもとの意味である。もっともアウグスティヌス(4‐5世紀)が神を友とし、観照(theoria)の中で神と対話する
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