大人の飲み物/新守山ダダマ
のだ
いやまた味覚の話になってしまったが私はそんなことを言いたいのではない
私は大人になりきれていない
平均台を渡りきれず 相当道を外れてしまった
そしてブランデーのあのおいしそうな色は
いつまでもおいしそうな色のままだ
危ないとは思いながら、あの色が、あの輝きが気になってしょうがない
ああいつかはあれを本当においしく飲んでみたい
ブランデー 魔法の飲み物
現実の私は今日もグラスに午後の紅茶を入れて
氷をカランコロンと言わせてしみじみ飲むのだ
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