そこら/捨て彦
 
中心部分に近づくにつれて、
徐々に温度を増していく
僕は
地球の気温とは全然関係無いところで
熱い頭を潰れるほど抑えてしまう
このぶんだと
ジャンジャン横丁の電柱に寄りかかって
ちょっと休まなくちゃならない
勘弁してよ今からメル友と会うんだって
( 勘弁してよ今からメル友と会うんだって )

ほんと
困っちゃうな修羅







平日


叫びのようなそうでないような
女の声は
パトカーのサイレンに消されて夜に紛れる
ゴミ箱が
街に置き捨てられている
通天閣のそば
あたりはグレーのような紺のような危険なような張り切っているような
胡散臭いような夜が密集している
後ろから足音が聞こえて
僕はできるだけ視界を閉じて遠くにほおリ投げる

おいおい、ちょいまった
ゴミ箱に捨てようとしてる手から
ダイレクトで持っていくか普通?

ほんと
困っちゃうな修羅




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