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惰性で生きている
其の銃口はチョコレートで塞がっている
テレビでピエロが首を吊る時代に
ドアを叩く
憂鬱はもう止まらない
ロックンローラーは死んだ 右手に一輪の薔薇を握って
最後に音を鳴らしたのは何時だよ
耳鳴りが治まらないのは
愛しい人に傷付けられた幸福だと信じたい
夢を見なきゃ汚れた世界は歩けない
気まぐれで動いている
其のナイフからはチョコレートが流れている
サファリでライオンがニャーと啼く時代に
髪を濡らす
朝はもう来ないらしい
ロックンローラーはイった 頭の中に何の音符も残さないで
最期にギターを弾きたいと思わなかったのかよ
口笛が吹けないのは
美しいものが傷口に染みた後遺症だと思いたい
君がいなきゃ穢れた世界を生きれない
せめて今日だけは
惰性じゃない 新しい言葉を紡ぎたい
チョコレート塗れの此の右手でも何か作れるだろう きっと
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