海を見ている十七歳/水町綜助
 
たくもなるだろう

 問題じゃないよ」

   *
   *
   *

 すりぬける
 プラントの
 焼け付いたにおい
 港のゲートが口を開けていて
 コンクリートに平行する
 砕けない海からの
 反射
 ひろがるのは
 水をぶちまけた
 パレットの光
 ここからだよ
 ここから見ていた
 十七歳で
 空気を
 ふたつ
 眩しくて
 細めてしまったら
 このコンテナと
 鉄の港さえも
 映りきらない
 そんな瞳で
 背中と
 逆光の影と
 まだかがやきにうつむく
 ぼく自身を







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