誰かが去ったあとを見る/モーヌ。
 


たのしさなども ひとつの 星に 過ぎなく

そうして その 星たちは 意味の なかを 動いて いて

ひときわ きれいな その 星座や 集合も

生成の ときから 砕けて 流れて いって いるんだ

それぞれの 胸の なかに





ひとりで あって

ひとりでは なく

その なかを 歩いて

堤を 抜けて

川を 見やって

丘に ねそべり

森を 呼吸し

白い 砂漠を 足跡と ともに ゆく とき

ぼくの 総身に いまは ことしの 萩が

( きのうは きょねんの ばら だった )

その 白さが ひっそりと 添い

灯明を ひからせながら ふって いた











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