電燈/水町綜助
のようなもの
うまれる(しにはじめる)
うまれる(しにはじめる)
と
ルビをふりつづけ
横へ連なる
そういった
発生(裏がえして)はじまりの死 に
安息できなく
また
それをつきつけられれば
そのにぎって
ひらかれる
手のひらの動きの速さに
かかわらず泣く
泣く
泣く
居なくなってしまう
もう会うことは出来ない
たとえ
向日葵に会えても
それが濡れた土を盛り上げていようと
面影は見出せない
向日葵の花弁をひとつ
つまむ
引き抜くことはしなくて
耳朶をつまむように
揉んで
すこしこちらに向けて
なぜ
太陽を臨むのか
尋ねて
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