マリオネット/
見崎 光
生けた花
秒針は成り行きを着飾り
刈り取られた脈に
美を埋め込んで
陰りを待つ
施されて息吹きを残し
敷き詰められた水に唇を投げ
盲目に似た器の感覚を舐めていく
刃は清めの儀式
濡れた鉢と焦らしの剣
柔らかな指先は
サダメにもたげた首筋を捕らえ
ひとひら、ひとひらに
愛撫を重ねていく
見事なまでに咲き誇る
甘い香りの群れ
染められてゆく輝きの
真実を零した花こそ
マリオネット
生きてこそ華
されど
飾られるも、また、華
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