なみだ/
水町綜助
んだなみだに
まだながれることをしないなみだに
どんな味がするかしらない
僕はきっと噎せながらぎゅうどんをたべるだろう
非常階段のてっぺんから
ライステラスの霊園をのぞんで
なだらかに
ひかりに長くひき伸ばされた墓碑
そんな
すでに終わったふちどりを
つよくなぞる鉛筆は
連続した僕の
ポケットに
白くただ光るいのちを象るのは
音の反響で
斜めに傾いでぼうしをかぶる
きみののどぼとけに
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