八月の憂鬱/哀詩
 


誰もいないハートの中で、
(少しずつ加速をつづける鼓動、)
世界は広いのだと、思い知らされる焦燥。

することすら供給されない世の中だもの、
存在すらもうすぐ、 ぱちん、 って
風船みたいな最期を夢みた。

いつかあなたに気付いてもらえたらね、
枯れた薔薇の世話をしよう。
大事に大事に、ころしてしまう。

まぶたにこさえた黒さや、
くちびるを知らせる乾燥。
(キスを知らないなら、それでも良い。)

八月の憂鬱、
(、あなたは 居ない。)

 
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