戦争と革命/円谷一
 
声明を発していない 互いは嫌ってはいないが別段親しくはない 革命にも戦争にも興味が無いので 止めろとももっと激しくやれとも言わない ただテレビの前に出る時だけはまともな言葉を並べ続けるのだ もし身に危険がさらされたら 自分だけ地下の核シェルターに逃げるのだろう


国境近くまで行くと 金属の下に落ちた雨のような銃声音が鳴り響き 激しい攻防戦が繰り広げられていた 素早く体を屈まないと撃ち抜かれてしまう 草むらの中を抱腹前進で突き進んでいくと果ての見えない鉄柵が広がっていて それは所々折れたり曲がってたりしていて さらにバリケードを作って青年や少年達がこちら側の国の兵士と戦っている そしてそれらを取り囲んで敵国の兵士や青少年達が戦車から大砲を飛ばす 門と鉄柵とバリケードが木っ端みじんに吹き飛び キュラキュラメシメシと戦車が国へ入ってくる そこでもう一発砲弾を飛ばして人々を皆殺した 先頭に続いて入ってくる戦車 ヘリ 国王の宮殿の前に着くと革命軍もやって来て共に敬礼した そして国王失格の国王を暗殺する為に戦闘機で一瞬にして宮殿を破壊した 後は地下シェルターを探すだけとなった
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