1945/わら
 
いこう
この丘をのぼったら
一面の星空みたいに、きらきら輝く町並が見下ろせるんだ



キミの手をつないでゆくよ

いこう
澄んだ夏の青は
海を宝石のように輝かせるんだ



いこう
港を眺めたなら
見たこともない船たちが行き来しているんだ



いこう
たとえ、キミのカラダが病弱でも
ぼくが担いでゆくから



いこう
あの山を越えたら
おいしいパン屋さんがあるんだ



いこう
ぼくたちが大人になったならば
キミに、おなかいっぱい
いろんなものを食べさせてあげるんだ



いこう
この戦争が終わったならば
ぼくたちは街に出よう



そこには、
きらきら輝くような
自由があるんだそうだ 













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