南アメリカ大陸の布団/ブルース瀬戸内
 
ほとばしるような朝だった。

私は何者かの言葉で
急かされるように目を覚ました。

すべては夢であったと
この期に及んで、
何に対して言えばいいのだろう。

解せないことが多すぎるからといって
私ごときに不条理を嘆く資格があるのだろうか。

私たちは過去の微修正に躍起になって
現在をやけに疎かにする。

そんな慣習の先にあるものを
私は見たくはない。

私は掛け布団をめくる。

そこには壮大なる
南アメリカ大陸が描かれている。

マゼラン海峡の辺りなんて
実に繊細に再現されている。

私は顔を赤らめる。

ほのかなる臭気に
私が気がつくこと
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