Red/円谷一
 
服を脱いで君をベッドに招き入れて 静かにペニスを君の中でピストンし 君の中に吐いた 赤い体液が抜き取ったときに長く伸び 真っ白なシーツに一本の線を作って染み込んだ 君の体液も真っ赤になって 生理だけが白い泡だった 運命の赤い糸みたいね と君は笑って体を抱き締めた 瞼を閉じて 君の温もりと髪の匂いだけを感じて 窓を開けっ放しにして赤とんぼが入ってくるだろうなと思いながら 眠りなさい と囁かれると 深い眠りに就いた


目が覚めると赤とんぼの死骸で足の踏み場が無くなった部屋で君の膝に頭を置いていた 赤い雨も降り止んで 灰色の雲から光が透けて見えた 裸でベランダに立って固まった体液の後を見ると全てが終わったんだなと思った ワイングラスに透明な雨の雫が一滴落ちた
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