欠落/おるふぇ
 
も聞けない






恋と書いたノートに
涙を落としていた

誰かが願ってる
もう一人で生きていくことがないように
それすらも嘘に消えないように






世界ってね
ちっちゃいんだよ
こうして忙しく過ぎる時間が
知らず知らずのうちに
どこかへ流そうものなら
ちっちゃすぎる世界すら
忘れてしまいそうだよ



(ねえ、
 なんなの?)


(なんでもないよ

 それはきっと


 きっとね)







人間じゃないものに憧れる人間が多すぎて
動物とか植物とか海とか空とか光とか
そんなものになれない人間が多すぎて
痛々しい



それも好きでいられる?






雑然とした
漠然とした


そんなもの






僕には


何かが



欠けているから


それが分かるまで


生きているから








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