青い旋律/
桜井小春
とたどり着く。
否
果てなど無い。
終わりは始まりであるから。
私の回線が巡りゆくように
メビウスの輪はいずれこちら側へと裏返る。
触れたい、と、指先が泣いている。
沈みたい、と、脊髄が軋んでいる。
海底を望んでも無駄。
レクイエムなどいらない。
目を閉じるだけ。
五感の全てに蓋をするだけ。
廃船の帆の切れ端を身に纏い
あなたに逢いに行きます。
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